2008年06月08日

有害サイトと児童ポルノ

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先日、有害サイト規制法案が衆議院で可決された。
民主党も妥協したこの法案、なんとも判りにくいグレー法案だ。
国の関与が問題視されていたが、第三者機関が判定するということで決着。
が、これにも日本新聞協会は反対している。
要するに民間の自主的な取り組みを尊重しろという言い分らしい。
表現の自由云々を含めて、協会等々の言い分も判る。
判りはするが、民間の自主的な取り組みで解決するような問題なら、ここまで社会問題化もしなかっただろう。
マスメディアの作為的な報道の仕方にも問題がある。
大メディアの報道だけを見ていたら、いっそのことネットなど止めちまえと受け取れるほどに極端な印象を受ける。
私も個人的には、国の関与は反対だ。
だが、民間に自浄能力があるとも思えない。
有害サイトの定義も曖昧なまま、週明けの参院での審議入りも不安ではあるが、恐らく可決するだろう。

もっと大きな問題が児童ポルノだ。

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毎日新聞の調査では、昨年検挙した児童ポルノ事件で、被害者が判明せず医師が身体的特徴を鑑定して児童(18歳未満)と判断したケースが143件、延べ1696人に上るという。
本人を特定できない画像がインターネットの普及で大量に出回っているためだそうだ。
諸外国では児童ポルノの画像や動画などは、所持しているだけで厳しく罰せられる。
アメリカなどでは、ヒステリックなほどに摘発され、厳罰に近い罰則規定もあるほどだ。
これにも各方面から反対の声が上がっていて、法規制も進まない。
客観的に観て、とても不思議な国だ。
銃や麻薬・覚せい剤は違法だが、児童ポルノはOK。
販売や提供を目的とした所持は違法だが、自分で見るだけならお咎めなし。
銃や覚せい剤も、販売や提供を目的でなく、自分で使うだけなら良しと言っているようなものだ。
再犯率も高い性犯罪の温床ともされる児童ポルノ。
人身売買にも繋がりかねないというのに、ほぼ野放しだ。
先の有害サイト問題同様、これもネット・ユーザの良識に任せるのが本来はベストだが、果たしてそんなことが可能だろうか。
規制法や罰則などが多い国など、幼稚な証だ。
社会が未成熟であるともいえる。
何もかもが退行しているような国と国民に、この二つの問題を早急に解決できるとは思えない。

法規制も致し方ないだろうが、ネットのシステム自体も考えるべきだろう。
とにかく何でも手軽にコピー、再配布できる。
その恩恵に預かることも少なくはないのだが、著作権だの肖像権問題も含め、画像や映像ファイルの交換やアップロード、ダウンロードには何かしらプログラムとしての規制をかけた方が早い。
プログラムである以上、改ざんやコンパイルも可能ではあるが、それこそ法規制や罰則規定を整備すればいい。
少なくとも手間隙と時間が掛かり、個人が特定され易い環境にすれば、歯止めにはなるだろう。
本当はネットに携わる人間すべての意識が変ること、これが最善なのだが。


有害サイト審査に国が関与の余地 - 日本新聞協会がネット規制法案を批判
2008/06/06 Mainichi Communications

日本新聞協会は6日、同日衆議院本会議で可決された有害サイト規制法案に関し、「憲法21条が保障する表現の自由を侵す可能性がある」とした声明を発表した。
同法案の正式名称は、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」。
同法案は、ISPや携帯電話事業者に対し、親が解除を申し出た場合を除き、18歳未満の青少年が有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングサービスを義務付け。
パソコンメーカーに対しても、フィルタリングソフトのプレインストールなど「フィルタリングの利用を容易にする措置」を義務付けている。
有害情報については、明確に定義はしなかったものの、以下のように例示。

1. 犯罪若しくは刑罰法令に触れる行為を直接的かつ明示的に請け負い、仲介し、若しくは誘引し、又は自殺を直接的かつ明示的に誘引する情報

2. 人の性行為又は性器等のわいせつな描写その他の著しく性欲を興奮させ又は刺激する情報

3. 殺人、処刑、虐待等の場面の陰惨な描写その他の著しく残虐な内容の情報

また、Webサイトの有害性を判定する第三者機関について、国の直接関与は避けたものの、これらの機関が一定の要件を満たし登録を希望する場合は、「国に登録することが可能」としている。
日本新聞協会が問題視しているのは、法案における有害情報の「例示」と第三者機関の「国への登録」の部分。
例示に関しては、「例示といえども、有害情報がいったん法律で規定されれば、事実上の情報規制を招く根拠となりかねない」と指摘。
その上で、「有害情報かどうかの定義・判断については、憲法21条が保障する表現の自由の観点から、直接、間接を問わず国は関与すべきではない」とし、法律で有害情報を例示することにより、国が間接的に関与することにつながると批判している。
また、第三者機関の国への登録については、「有害情報を実質的に判断するフィルタリング推進機関を国への登録制とすることについても、公的関与を残す懸念がある」と批判。
「青少年を有害情報から守り、適切なインターネット利用推進を促進するための対策は、民間による自主的な取り組みを尊重すべきである」と表明し、公的関与の余地を残す有害サイトの例示と第三者機関の国への登録の規定をなくすよう呼びかけている。
同法案は、10日にも参議院で審議入りする予定。
自民党だけでなく民主党も共同提案している法案のため、新聞協会の声明が受け入れられるかは予断を許さない状況だ。


[児童ポルノ]被害者1696人特定できず 07年検挙事件
2008年06月02日11時55分 asahi.com

全国の警察が07年に検挙した児童ポルノ事件で、被害者が判明せず医師が身体的特徴を鑑定して児童(18歳未満)と判断したケースが143件、延べ1696人に上ることが、毎日新聞の調べで分かった。
本人を特定できない画像がインターネットの普及で大量に出回っているためで、鑑定でも児童と判断できなかった例も多い。
ネット社会で児童ポルノのはんらんに歯止めが掛けられない実態が明らかになった。
現行法は18歳未満の子供を写した性的画像の販売や公然陳列などを禁止している。
警察庁によると、07年検挙の児童ポルノ事件は567件、被害児童は延べ304人だった。
だが被害児童数は、本人を特定できたケースだけで、画像鑑定で児童と認定された人数は集計されていない。
鑑定により児童と認定し立件した事例について、毎日新聞が各警察本部に調査したところ、23都道府県で143件、被害児童数は延べ1696人に上った。
大阪府警は07年4月、出会い系サイトで知り合った女児に性的な写真を撮らせて携帯メールで送らせた男を逮捕した。
通信履歴が消えていたため被害児童を特定できず、画像から13〜15歳と判断した。
岡山県警は同2月、ネットオークションで買った画像を再びオークションに出品していた男を逮捕した。
鑑定により被害児童12人を11歳未満と認定した。
一方、少なくとも警視庁と神奈川、岩手県警で、児童ポルノとみられる画像を認知したが鑑定でも18歳未満と判断できず、立件を見送った例があった。
警察庁の福田正信・少年保護対策室長は「特定できない被害児童が多いことは、製造された児童ポルノが繰り返し複製されて大量に出回っていることを表す。年齢の鑑定すら不可能な画像も多く、実際の被害児童はさらに多いはず」と話す。
現行の児童買春・児童ポルノ禁止法では販売や提供を目的とした所持は違法だが、自分で見るためだけの「単純所持」は禁止されておらず、拡散の温床との指摘がある。

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